金属副子等加算とは?
加算する条件として、骨折、脱臼の整復及び不全骨折の固定に際し、特に施療上金属副子等による固定を必要としてこれを使用した場合に、整復料又は固定料の加算として算定できます。
加算できる料金は、下記のとおりです。
大型金属副子等加算:1,030円
中型金属副子等加算:910円
小型金属副子等加算:680円
どうやら、副子の大きさによって金額が変わるようですね。
では、どれくらいの大きさをどの金額に当てはめればいいのでしょうか?
大きさってどれくらい?
療養費の支給の留意事項には、副子の大きさについて記載があります。
①大型金属副子等加算は、固定部位の範囲が1肢又はこれに準ずる範囲に及ぶ場合
例として、肘関節と手関節を固定したものをイメージすればいいかと思います。
②中型金属副子等加算は、固定部位の範囲が半肢又はこれに準ずる範囲に及ぶ場合
例として、手関節の固定などをイメージすればいいかと思います。
③小型金属副子等加算は、固定部位の範囲が前記②に及ばない程度の場合
例として、指骨の固定などをイメージすればいいかと思います。
なお、金属副子等加算は、固定に使用した金属副子等の数に関係なく一律で算定します。
金属副子等って・・・種類は?
金属副子等加算の対象となるのは、使用した固定部分が金属副子、合成樹脂副子又は副木・厚紙副子である場合となります。
金属副子とは、針金(ハシゴ状)や金属板(アルミ)を用いたシーネのことです。
シーネとは「添え木」という意味で、患部全体を覆わずに固定するものでしたね。
合成樹脂副子とは、水を加えると固まる「吸水硬化性」や熱で柔らかくなる「熱可塑性」などのキャストのことです。
ちなみに「キャスト」と「ギプス」は同じ意味を指します。ドイツ語か英語かの違いです。
厚紙副子とは、文字通り厚紙を固定具として使用します。
もちろん、単に厚い紙ではなく固定に適した特別なもので、水に濡らすと変形しやすくなり乾燥するとしっかり固まります。
捻挫の固定には適応されません
金属副子等加算は、骨折、脱臼の整復及び不全骨折の固定に対して適応されますので、捻挫や打撲、挫傷については加算することはできません。
捻挫でも、重篤なら固定が必要な場合が多いんですけどね・・・残念ですが、捻挫などでの固定材料費は患者の自己負担となります。
なお、金属副子等加算の所定金額には、金属副子等の費用及び包帯等の費用が含まれています。