忘れるわけにはいきません
患者を獲得する方法として、看板やチラシなどの広告は非常に重要なものとなります。
しかし、柔道整復や鍼、灸、あん摩、マッサージ、指圧などの国家資格を有して開業した施術所では、広告に対して法規により規制がかけられています。
改めて、内容を確認したいと思います。
第二十四条 柔道整復の業務又は施術所に関しては、何人も、文書その他いかなる方法によるを問わず、次に掲げる事項を除くほか、広告をしてはならない。
一 柔道整復師である旨並びにその氏名及び住所
二 施術所の名称、電話番号及び所在の場所を表示する事項
三 施術日又は施術時間
四 その他厚生大臣が指定する事項(※)
2 前項第一号及び第二号に掲げる事項について広告をする場合においても、その内容は、柔道整復師の技能、施術方法又は経歴に関する事項にわたつてはならない。
〈柔道整復師法第二十四条第一項第四号の規定に基づき、柔道整復の業務又は施術所に関して広告し得る事項◇平成11年4月1日から適用〉
※【広告し得る事項】
一 ほねつぎ(又は接骨)
二 医療保険療養費支給申請ができる旨
(脱臼又は骨折の患部の施術に係る申請については医師の同意が必要な旨を明示する場合に限る。)
三 予約に基づく施術の実施
四 休日又は夜間における施術の実施
五 出張による施術の実施
六 駐車設備に関する事項
引用元:
柔道整復師法第二十四条(広告の制限)
※文字の装飾は、当サイトによるものです。
上記内容は、療養費に関する内容と違い、国家試験問題の範囲ですので何度も勉強されたかと思います。
人によっては、関係法規を担当された先生に色々と質問した人もいるのではないでしょうか?
(私は、その一人です・・・)
また、広告を制限する理由としては以下のようにあります。
-前略-
患者の立場からすれば、正確な情報量が多いほど施術所の選択が容易になるが、広告とは、本来、自己宣伝のためにするもので、主観的・不正確な内容になりがちである。
ともすれば、自己に有利な事項のみ強調したり、誇大な広告や虚偽の広告とならないとも限らない。
一般的に、患者は専門知識に乏しく、また疾患による苦痛を回避したい欲求は、一般商品を欲する欲求よりも強いものであるから、広告による影響が大きいものと考えられる。
万が一、不当な広告により失敗した場合も、一般商品と異なり、人命や機能障害などは代償の困難なものである事が多い。
したがって、広告を当事者間の問題として、自由にさせることは適当ではなく、客観性と正確性を維持できるように広告できる事項を限定し、広告を制限する。
引用元:
医事法制研究会監修 社団法人全国柔道整復学校協会 医歯薬出版株式会社編集
関係法規より
※文字の装飾は、当サイトによるものです。
もちろん誇大広告などは論外ですし、法規には当然従うべきなのですが、内容によっては改善の余地もあるのでは・・・というのが私の見解です。
広告の制限については【なぜ「広告の制限」を逸脱したチラシや看板があるのか?】にてもう少し解説します。